近年の豪雨災害では、道路や駐車場が冠水し、多くの車が水に浸かっている映像を目にします。
ニュースを見ながら、
「水が引いたら、また乗れるの?」
「乾かせば元に戻るの?」
「修理できなかったら、車はどうなるの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
車に詳しくないと、どこへ連絡し、何をしてはいけないのか分からず、不安になりますよね。
浸水した車は、見た目がきれいでも内部に大きな被害を受けている可能性があります。
水が引いたからといって、すぐにエンジンをかけてはいけません。
今回は、浸水した車がその後どうなるのか、修理や廃車、保険のことまで分かりやすくまとめます。
浸水した車は、乾けば元に戻る?
浸水した車が再び使えるかどうかは、次のような条件によって変わります。
- どの高さまで水に浸かったか
- どれくらいの時間、浸水していたか
- 川の水、泥水、海水のどれに浸かったか
- エンジンや電気系統まで水が入ったか
- 車種や年式、修理費用
床下だけの比較的浅い浸水なら、点検や部品交換で修理できる場合があります。
しかし、車内の床やシートまで水が入ると、カーペットだけでなく、床下にある配線や電子部品、安全装置なども影響を受ける可能性があります。
さらに水位が高くなり、ダッシュボードやエンジン付近まで浸水すると、修理する部品が増え、費用も高額になりやすくなります。
海水に浸かった場合は、塩分によって金属や配線の腐食が進みやすく、時間がたってから故障することもあります。
見た目だけでは判断できないため、必ず販売店や整備工場などの専門家に点検してもらいましょう。

絶対に自分でエンジンをかけないで
水が引いた車を見ると、
「少しだけエンジンをかけてみよう」
「動けば大丈夫かもしれない」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、浸水した車のエンジンを自分で始動するのは危険です。
電気系統がショートして車両火災につながったり、エンジン内部に水が入った状態で始動することで、重大な故障を起こしたりする可能性があります。
国土交通省も、浸水・冠水した車について、自分でエンジンをかけず、販売店や整備工場へ相談するよう注意を呼びかけています。
ハイブリッド車や電気自動車も、自分でむやみに触ったり、バッテリーを外したりしないようにしましょう。

浸水したら、何をすればいい?
まずは、自分と家族の安全を最優先にしてください。
水が残っている間は、車へ近づかないことも大切です。
安全が確認できたら、次の順番で対応します。
- 自分でエンジンをかけない
- 車に無理に触れない
- 車全体と浸水した高さを写真や動画に残す
- 自動車保険会社や代理店へ連絡する
- 販売店・整備工場・ロードサービスへ相談する
- 必要に応じてレッカー車で運んでもらう
撮影するときは、車全体、ナンバープレート、車内、泥や水の跡などを、安全な場所から残しておきましょう。
ただし、証拠を残すために泥水へ入ったり、危険な場所へ戻ったりしてはいけません。
写真撮影は安全を確保できてから行います。

修理するの?それとも廃車になるの?
専門家の点検後、修理できると判断されれば、洗浄や乾燥、部品交換などが行われます。
一方で、修理費が高額になり、その車の時価額や車両保険金額を上回る場合は、保険上の「全損」と判断されることがあります。
その場合は修理せず、買い替えや廃車を選ぶこともあります。
浸水したから必ず廃車になるわけではありません。
しかし、一度動いたとしても、あとから配線の腐食や電子機器の不具合が起こる可能性があります。
「エンジンがかかったから大丈夫」と自己判断せず、安全性を確認してもらうことが重要です。
豪雨による浸水は自動車保険で補償される?
台風や集中豪雨、洪水などによる車の浸水被害は、一般に車両保険を付けていれば補償対象になる可能性があります。
ただし、車両保険に加入しているか、免責金額が設定されているかなど、実際の補償は契約内容によって異なります。
保険証券や契約者向けアプリなどで確認しておきましょう。
なお、地震・噴火・それらを原因とする津波による浸水は、通常の車両保険では補償されないのが一般的です。
保険会社によっては、全損時の一時金に備える特約があります。
保険を使うと翌年の等級が下がる場合もあるため、実際に申請する前に保険会社へ確認しましょう。
まとめ|水が引いても、すぐに動かさない
豪雨で浸水した車は、外見だけでは被害の程度が分かりません。
最も覚えておきたいのは、
水が引いても、自分でエンジンをかけない
ということです。
「何をしたらいいか分からない」ときは、まず写真や動画で記録し、自動車保険会社、販売店、整備工場、ロードサービスへ連絡してください。
車に詳しくなくても、この手順を知っていれば慌てずに行動できます。
豪雨が予想されるときは早めに車を安全な場所へ移動し、平常時に車両保険の補償内容と連絡先を確認しておきましょう。


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