災害が起きたとき、避難所へ行けば安全に過ごせる。
私たちは、どこかでそう思っているかもしれません。
しかし、避難所に指定されている建物が無事でも、必ず開設できるとは限りません。
先日受けた防災研修では、令和8年熊本地震の際、停電や空調設備の不足によって、避難所の運営に大きな支障が出た事例があったと聞きました。
その結果、利用できる一部の避難所に多くの人が集中し、混雑につながったと聞きました。
真夏の災害では、避難所の建物が倒壊していないことだけでは、十分とはいえないのです。
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真夏の避難所では暑さが命に関わる
体育館や公民館などの広い建物は、多くの人を受け入れられる一方で、夏は室温が上がりやすい場所でもあります。
そこへ大勢の人が集まれば、さらに熱がこもります。
停電によってエアコンや扇風機が止まれば、高齢者や乳幼児、妊産婦、持病のある方、体調を崩している方などは、特に熱中症の危険が高くなります。

水分が十分に確保できない状況や、慣れない避難生活による疲労、睡眠不足も重なるかもしれません。
「暑いけれど、少し我慢すれば大丈夫」
避難所では、その我慢が命に関わる可能性があります。
真夏の避難所にとって、空調はぜいたくな設備ではありません。
避難してきた人の健康と命を守るために必要な設備です。
エアコンは「設置するだけ」では使えない
避難所にエアコンが設置されていても、停電すれば動かせません。
大切なのは、非常用発電機や蓄電池、電源車などを使い、停電時にも空調を動かせるようにしておくことです。
ただし、非常用電源が置いてあるだけでも十分ではありません。
実際にエアコンを動かせるだけの電力があるのか。
どこへ接続するのか。
発電機の燃料は確保されているのか。誰が操作するのか。
平常時から確認し、定期的に訓練しておかなければ、災害時にすぐ使えない可能性があります。
「エアコンがある避難所」から、「停電してもエアコンを使える避難所」へ。
これからは、そこまで考えた整備が必要だと思います。

複数の避難先を用意することも大切
すべての避難者が、一つの体育館に集まる必要はありません。
建物の安全が確認できれば、空調のある教室や公共施設、福祉施設などを避難場所として活用する方法もあります。
自治体とホテルや旅館があらかじめ協定を結び、暑さに弱い方を受け入れる仕組みを整えることも、混雑を防ぐ対策になります。

さらに、地域を越えた広域避難も選択肢の一つです。
一か所に集めるのではなく、状況や体調に合わせて避難先を分散させることが、避難者の命と健康を守ることにつながります。
私たちも避難所の設備を確認しよう
自治体による整備を待つだけでなく、私たち自身も地域の避難所について確認しておきたいことがあります。
⭕️避難所にはエアコンが設置されているか
⭕️停電時にも空調を動かせる非常用電源があるか
⭕️真夏に避難所が開設できない場合、代わりの避難先はどこか
⭕️ペット同行避難や要配慮者の受け入れはどうなるか
⭕️避難所の開設状況を、どこで確認できるか
指定避難所だからといって、災害時に必ず開設されるとは限りません。
自宅が安全であれば在宅避難をする
離れて暮らす家族や知人宅へ避難する
安全な地域の宿泊施設を利用する
など、複数の選択肢を考えておくことも必要です。
冷却タオル、うちわ、飲料水、経口補水液など、電気がなくても使える暑さ対策も備えておきましょう。
なお、発電機は一酸化炭素中毒の危険があるため、屋内や換気の悪い場所では絶対に使用できません。

「停電しても使える避難所」へ
熊本地震の避難所で起きたことは、決して熊本だけの問題ではありません。
南海トラフ地震などの大規模災害が真夏に発生すれば、同じように停電と厳しい暑さが重なる可能性があります。
避難所は、ただ人が集まる場所ではなく、災害から助かった命を守り続ける場所です。
非常用電源や燃料の確保、電源車を受け入れる準備、複数の避難先、そして実際に設備を動かす訓練。
「エアコンがある」だけではなく、「停電しても使える」避難所へ。
真夏の災害から命を守るために、今こそ避難所の暑さ対策を見直す必要があると感じています。
このブログを読んでくださった皆様が、被災時に辛い思いをされませんように。
※参考:内閣府「令和8年熊本地震 非常災害対策本部会議」/NHK生活・防災
首相官邸「令和8年度熊本地震について」/環境省「令和8年熊本地震について」
熊本県「震度6弱以上の地域で利用可能なクーリングシェルター」
真夏の停電に備えたい暑さ対策グッズ
ここからは、避難所の整備とは別に、家庭でできる暑さ対策として、停電時にも使いやすいものを紹介します。
1:乾電池で動く小型扇風機
下記2点の扇風機は、乾電池で動くタイプで、停電の際でも使用可能です。
日常生活でも使える災害対策グッズです。
コンパクトで音も静かで、個人的にオススメです。
2:体を冷やしてくれる水冷マット
下記の商品は、水を循環させて体を冷やす水冷マットです。
ポータブル電源やモバイルバッテリーがあれば、停電時や避難生活の暑さ対策として使用可能。
日常生活での暑さ対策としても、評価が高い商品です。
3:生活家電にも使えるポータブル電源
上記の商品は、私も愛用しているエコフローのポータブル電源です。
ポータブル電源は「動くコンセント」と思ってください。
いろんなサイズがあり、小型であれば、スマホやノートパソコンの充電が可能。
大型であれば、冷蔵庫等にも対応します。
ソーラーパネルをセットで購入するのがオススメです。
快晴であれば、外で充電ができます。
ただし、ポータブル電源でエアコンを長時間動かすのは難しい場合があります。
使用したい家電の消費電力と、ポータブル電源の容量・定格出力は必ず確認してください。
まとめ
私が以前から最も心配していたのが、真夏に大きな地震や停電が起きることでした。
そして今回、熊本で実際に大きな地震と停電が発生し、厳しい暑さの中で避難生活を送る難しさが、現実のものとなりました。
私自身も、普段から使えて災害時にも役立つ「フェーズフリー」の視点で、暑さ対策をさらに進めたいと思います。
今回紹介した商品も、備えを考える一つの参考になれば幸いです。
「誰かが助けてくれる」「避難所へ行けば大丈夫」と頼りきらず、自分や家族のために、できることから少しずつ備えていきましょう。


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