真夏の災害時は、停電や断水、避難生活などによって、いつも以上に脱水や熱中症に注意が必要です。
「防災袋に経口補水液も入れておいた方がいいのかな?」
「水の代わりに多めに備えておけば安心?」
そんなふうに考える方もいるかもしれません。
経口補水液は、脱水が心配な時の選択肢になります。
ただし、普段の水分補給として毎日たくさん飲むものではなく、使いどころを知って備えることが大切です。
この記事では、真夏の災害対策と経口補水液について、医薬品登録販売者の視点からわかりやすくお伝えします。
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真夏の災害時は、脱水や熱中症のリスクが高くなる
夏の災害では、暑さそのものが大きなリスクになります。
⭕️停電でエアコンや扇風機が使えない。
⭕️断水で水分が十分に取れない。
⭕️避難所や車内で暑い時間を過ごす。
⭕️トイレを気にして、水分を控えてしまう。
こうした状況が重なると、脱水や熱中症のリスクが高くなります。
特に、高齢の方、小さなお子さん、持病のある方、屋外で作業をする方は注意が必要です。
だからこそ、真夏の防災では「食料を備えること」だけでなく、「水分をどう確保するか」も大切になります。

経口補水液は「普段の飲み物」ではなく、脱水が心配な時の選択肢
経口補水液は、水分と電解質を補うための飲み物です。
水やお茶、スポーツドリンクと似ているように見えるかもしれませんが、役割は少し違います。
経口補水液は、脱水が心配な時に使うことを考えた飲み物です。
一般的なスポーツドリンクなどに比べて、ナトリウムやカリウムなどの電解質が多く含まれているものもあります。
そのため、真夏の災害対策として備えておくと安心な場面はあります。
ただし、脱水状態ではない時に、水やお茶の代わりとして毎日ゴクゴク飲むものではありません。
「備えておくこと」と「普段から飲み続けること」は、分けて考えることが大切です。

防災備蓄の基本は、まず飲料水
防災用に水分を備える時、まず基本になるのは飲料水です。
目安として、飲料水は1人1日3リットル程度を3日分。
できれば、家族の人数に合わせて1週間分を意識して備えておくと安心です。

経口補水液は、水の代わりに大量に備えるものではなく、必要な時のために少し用意しておくものと考えるとよいと思います。
たとえば、防災袋や自宅の備蓄に
- 飲料水
- 非常食
- 携帯トイレ
- ライト
- 常備薬
- お薬手帳
- タオル
- 冷却グッズ
- 経口補水液
という形で入れておくと、真夏の災害対策として考えやすくなります。
経口補水液が選択肢になる場面
真夏の災害時には、次のような場面で脱水に注意が必要です。
- 暑い場所で長時間過ごしている
- 汗をたくさんかいている
- 発熱している
- 下痢や嘔吐がある
- 食事や水分が十分に取れていない
- 高齢の方や小さなお子さんがいる
こうした時に、経口補水液が選択肢になることがあります。

ただし、症状が強い時や水分が取れない時は、経口補水液だけで様子を見るのではなく、早めに医療機関や相談窓口につなげることも大切です。
経口補水液を備える時に注意してほしい人
経口補水液を備える時、特に注意してほしい方がいます。
高血圧、腎臓病、心臓病、糖尿病などで、塩分・カリウム・糖質・水分などの制限を受けている方です。
こうした方は、自己判断で飲み続ける前に、医師や薬剤師に確認しておく方が安心です。
防災用として家に置いておく場合も、「家族みんなが同じように飲んでよい」とは限りません。
持病がある方、薬を飲んでいる方、食事制限がある方は、普段から相談しておくと、いざという時に迷いにくくなります。
店頭ではこんなふうにお伝えしています
店頭でお客様にお伝えするなら、私はこんなふうに声をかけます。

真夏の災害用に備えておくのはよいと思います。
ただ、こちらは脱水が心配な時に使う経口補水液なので、水の代わりに毎日飲むものではないんです。
普段の備蓄はまず飲料水を中心にして、経口補水液は体調が悪い時や脱水が心配な時の選択肢として考えてくださいね
また、まとめ買いをされる方には、

念のため確認ですが、ご家族に高血圧や腎臓病、心臓病、糖尿病などで食事制限を受けている方はいらっしゃいますか?
とお聞きすることもあります。
これは、購入を止めたいからではありません。
必要な時に、必要なものを、安心して使っていただきたいからです。
ドリンクタイプとゼリータイプ、どちらを備える?
経口補水液には、ドリンクタイプのほかにゼリータイプもあります。
ドリンクタイプは、必要な量を少しずつ飲みやすいのが特徴です。
水分を比較的スムーズに飲める時には使いやすいと思います。

一方で、ゼリータイプは、液体を一気に飲みにくい時や、少量ずつ口にしたい時に使いやすい場合があります。
冷やしておくと口当たりがよく、食欲が落ちている時でも受け入れやすいと感じる方もいます。
ただし、ゼリータイプだからといって、おやつ感覚で食べるものではありません。
ドリンクタイプと同じように、脱水が心配な時に使うものです。
また、高齢の方や飲み込む力が弱い方の場合は「ゼリーなら安全」と自己判断せず、むせ込みやすさや飲み込みやすさを確認しながら使うことが大切です。
こんな時は経口補水液だけで様子を見ないで
経口補水液は、脱水が心配な時の選択肢になります。
ただし、次のような様子がある時は注意が必要です。
⭕️ぐったりしている
⭕️意識がぼんやりしている
⭕️水分が飲めない
⭕️尿が極端に少ない
⭕️吐き気が強い
⭕️症状がよくならない
⭕️小さなお子さんや高齢の方で様子がいつもと違う
こうした時は、経口補水液だけで様子を見るのではなく、早めに医療機関や相談窓口に相談することも考えてください。

まとめ:備えるだけでなく、使いどころも一緒に知っておく
真夏の災害時は、脱水や熱中症のリスクが高くなりやすい時期です。
経口補水液は、防災袋に入れておくと安心なもののひとつです。
ただし、「普段の飲み物」ではなく「脱水が心配な時のための選択肢」として備えておくことが大切です。
まずは飲料水をしっかり備えること。
そのうえで、家族の年齢や体調、持病、薬の有無に合わせて、経口補水液をどう備えるか考えること。

迷った時は、薬剤師や登録販売者に気軽に相談してください。
必要な時に、正しく使えるようにしておくことも、防災の大切な準備だと思います。
このブログを読んでくださった皆様が、熱中症で辛い思いをしませんように。
参考情報
- 消費者庁:経口補水液について
- 厚生労働省:熱中症を防ぎましょう
- 首相官邸:災害が起きる前にできること



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