災害時「食べ物より先に困った」という声が多いのが、トイレットペーパーです。
日本のトイレットペーパーは品質が高く、水にすぐ溶けるのが特徴です。
そのおかげで、トイレ詰まりが起きにくい一方、湿気や水分にとても弱いという側面もあります。
防災用に備蓄していたトイレットペーパーが
「湿気でボロボロ」「カビ臭くて使えない」
となってしまったら、意味がありませんよね。
今回は、防災の視点から、トイレットペーパーの保管について分かりやすく説明します。
「買っただけ」で終わらせない、防災備蓄のヒントを一緒に確認していきましょう。

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日本のトイレットペーパーはなぜ防災向き?
🧻水にすぐ溶ける高品質な日本製
日本のトイレットペーパーは、海外の多くの製品と比較しても
薄い、柔らかい、肌触りが良い、水に溶けやすい
と高評価を受けています。
多くの海外のトイレットペーパーは水に溶けにくいため、使用後にゴミ箱に捨てる必要があるのに対し、日本の製品は水に溶けやすいのでそのまま流せます。

🧻機能性と実用性
トイレットペーパーは、水分含有量が非常に少なく、適切に保管すれば長期間の品質を保つことが可能です。
また、本来の用途に加えて、ティッシュペーパー、簡易的な止血や清掃のための衛生用品、緩衝材、着火剤など、さまざまな代用が可能な製品です。
しかも、日用品として常に生産・流通しており、比較的安価で手軽に備蓄可能。
このような理由から、多くの日本の自治体や防災専門家が、トイレットペーパーを非常用備蓄品リストに含めることを推奨しています。

🧻災害時でもトイレ詰まりを起こしにくい
日本で製造・販売されているトイレットペーパーのほとんどは、下水道への排出を前提としているため、水に触れると早く溶けるように設計されています。
日本工業規格(JIS)には、トイレットペーパーの「ほぐれやすさ」に関する規格(JIS P 4501)があり、一定時間内に水中で細かくほぐれることが求められています。
これは、下水道での詰まりを防ぐための基準です 。
トイレは、生活の基本です。
安全なトイレを確保できないことは、避難者のストレスを増大させ、生活の質を著しく低下させます。
災害時においてトイレ詰まりを防ぐことは、衛生環境の維持と二次災害の防止のために非常に重要です。
日本のトイレットペーパーは、災害時のトイレ詰まり対策として、非常に優れているのです。

実は要注意!日本製トイレットペーパーの弱点
🧻湿気にとても弱い
トイレットペーパーの主原料である紙の繊維(セルロース)は、空気中の水分を吸収しやすい性質(吸湿性)があります。
湿度が高い環境では、この繊維が水分を含んで絡み合い、本来の柔らかさや使い心地が損なわれてしまいます。
湿気を含むと、トイレットペーパーが硬くなったり、波打ったり、場合によってはカビの原因になったりすることがあります。
このように、トイレットペーパーは、湿度を含むと品質が劣化する可能性があります。
保管方法に、十分に気を付けましょう。
🧻カビ・ニオイが発生することも
カビの発生には、いくつかの要因があります。
特に、夏場や梅雨時には要注意です。
⭕️温度(20〜30度でカビが活発に繁殖します)
⭕️トイレは常に湿度が高く、換気不足による湿気のこもり(70%以上の高湿度)
⭕️尿ハネやホコリなどの汚れ(カビの栄養源となる)
⭕️トイレットペーパー自体が湿気を含みやすい(カビの温床になりやすい)

防災目線でおすすめの保管方法
これらが複合的に作用し、カビの胞子が付着・繁殖しやすい環境を作り出します。
オススメの保管方法は、めっちゃシンプルです🌟
たったこれだけで、トイレットペーパーを長持ち保管できるんです。
100円ショップの袋等を使用してもOKです。
定期的にチェックしてくださいね。
🧻ビニール袋+口をしっかり密閉する
🧻袋やフタ付ケースの中に、乾燥剤・除湿剤を一緒に入れる
🧻湿気が少ない場所で保管する
🧻床から少し浮かせて保管する(スノコなどを下に敷く)
🧻定期的に入れ替える(ローリングストック)
圧縮袋を使用する際は、短期保管にしましょう(長期圧縮は紙質が劣化することがあります)。

保管方法については、こちらの記事もご参照ください⬇️
まとめ🌟日本製トイレットペーパーは「保管」が命
日本製のトイレットペーパーは、水に溶けやすくて高品質。
ただし、その分、湿気と水分に弱いのです。
正しい保管方法で、災害時にしっかり備えましょう。
「備えていたのに使えなかった」を防ぐために、今日から保管場所を見直してみましょう。
この記事を読んでくださった皆様が、被災時にトイレットペーパーで困らないことを願っています。




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