地震や豪雨など、いつ起こるかわからない災害。
実は、ハムスターやハリネズミ、トカゲやカメなどのエキゾチックアニマルと呼ばれる小動物は、犬や猫よりも避難が難しいと言われています。
それは、犬や猫よりも環境の変化に敏感で、ストレスや温度変化に弱い生き物だからです。
加えて、温度や湿度の管理、ケージの形状、食べ物の特殊性、鳴き声や匂いなどで、避難所の受け入れが制限されることが多いのです。
この記事では、エキゾチックアニマルを安全に避難させるための準備と、避難所での注意点をまとめました。
大切な命を守るために、今から備えておきましょう。
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エキゾチックアニマルって??
エキゾチックアニマル。
それは、犬や猫のような一般的なペット以外の動物をまとめた呼び方です。
動物病院やペット業界での分類なので、明確な境界線はありませんが、大体以下のような種類が含まれます。

・ハムスター ・モルモット
・チンチラ ・デグー
・フェレット ・うさぎ
・ハリネズミ ・リス

- トカゲ(フトアゴヒゲトカゲなど)
- ヘビ(コーンスネーク、ボールパイソンなど)
- カメ(ミドリガメ、ギリシャリクガメなど)

- カエル(アマガエル、ツノガエルなど)
- イモリ、サンショウウオ

- インコ(セキセイインコ、オカメインコ)
- 文鳥
- フクロウ、オウムの小型種

- カブトムシ、クワガタ
- タランチュラ、サソリ
- 熱帯魚やメダカなどの観賞魚
🐾 エキゾチックアニマルの避難マニュアル
エキゾチックアニマルは環境の変化に弱く、避難時には特別な準備が必要です。
ここでは、ハムスター・小型哺乳類・爬虫類・鳥類・昆虫など、さまざまな小動物の避難方法をまとめます。

1. 避難前に準備しておくもの
🛠 基本グッズ
専用ケージやキャリーケース | 通気性がよく、安全に移動できるもの。丈夫なもの。 (ケージごと持ち運べない場合は、 普段からキャリーに慣らしておく) |
予備の床材や敷き材 | 新聞紙、牧草、おがくずなど |
餌・水・おやつ・給水器 | 餌やおやつはいつも食べてるものを。最低1週間分。 |
温度・湿度管理用品 | 保温マット、小型扇風機、ペット用カイロなど。 (小動物は暑さ・寒さに弱いので) |
掃 除 用 品 | ウェットティッシュ、消臭スプレー、ビニール袋。 |
お も ち ゃ | いつも使っているもの。 |
健康記録・飼育方法メモ | 避難所スタッフに預ける可能性があるため。 |

2. 種類別の避難ポイント
🐹 小型哺乳類(ハムスター、チンチラ、フェレットなど)
- 温度変化に弱いので、移動時はタオルでキャリーを包み保温。
- フェレットは散歩が必要な場合があるため、ハーネスを準備。
- 水はこぼれにくい給水ボトルタイプを使用。
🦎 爬虫類(トカゲ、カメ、ヘビなど)
- 温度管理が最重要。ポータブル保温器や使い捨てカイロを常備。
- 餌(コオロギ・野菜・ピンクマウスなど)は入手困難になるため、多めに持参。
- 水棲カメは水槽の代わりに大きめのプラケースを準備。
🦜 鳥類(インコ、文鳥など)
- 鳥はストレスに弱いのでケージに布をかけて視界を遮ると安心。
- 餌と水は別容器で運び、こまめに与える。
- 鳴き声が大きい場合、避難所でのトラブル防止策を検討。
🐸 両生類・昆虫(カエル、クワガタ、タランチュラなど)
- 両生類は乾燥厳禁、湿らせたタオルや苔を入れた容器で移動。
- 昆虫やクモ類は逃げ出さないよう、頑丈なケースと鍵付き蓋を使用。
- 餌(ゼリー・生餌)は事前にストックしておく。
3. 避難所での注意点
- エキゾチックアニマルは避難所で受け入れられない場合があるため、事前に自治体へ確認。
- 多くの避難所は犬猫想定なので、小動物は事前相談が必要。
- 受け入れ不可の場合は、ペットホテル・知人宅・動物病院などの避難先を確保。
- 匂いや鳴き声のトラブルを避けるため、隔離できるスペースを確保。
- 小動物は騒音や振動で大きなストレスを感じるため、できるだけ静かな一角にキャリーを置く。
- ケージ内に床材や巣箱を入れて「自分の匂い」がある状態にしてあげる。
- 動物が苦手な方、アレルギーの方も居るため、鳴き声や臭い・夜行性動物の騒音・排泄など周囲への配慮が必要です。

避難所での生活がストレスになると判断した場合は、自宅避難や車中避難も選択肢として検討しましょう。
エキゾチックアニマルと車中避難をする際のポイントについても説明した記事があります。
エキゾチックアニマル(小動物)の避難対策!準備と注意点【車中避難編】
ご参照ください。

4. 災害時に特に気を付けること
ストレス性疾患 | 小動物はストレスで免疫が落ちやすいので、できるだけ落ち着ける環境を整える |
直射日光・風・振動を避ける | 移動時はタオルや布でキャリーを覆い、安心できる暗さにする。呼吸や体調をこまめにチェック |
温度変化に注意 | 特にハムスターやチンチラなどは、急な温度差で体調を崩しやすい |
餌や水は少しずつ | 避難直後はストレスで食欲が落ちる場合があるため、慣れた匂いの餌を少しずつ与える |
移動中も注意 | 移動中も呼吸や体調をこまめに確認 |
ペット用品の支給が期待できない | 災害時、ペット用品は自治体からの支給が期待できないため、必ず「自分で事前に準備」しましょう。 |
猛禽類・爬虫類など | 特殊なペット(猛禽類・爬虫類など)は、専門施設や獣医に避難時の相談・預け先を検討することも重要です。 |
災害を想定して、飼い主が日頃から行うこと
災害時、ペットが迷子になったり逃げ出したりすることが多々あります。
迷子になったペットを少しでも早く探すために、日頃から飼い主が行うことを記載します。
- 「動物の種類・名前・飼育方法」「飼い主の名前・住所・連絡先」を明記して、ケージやキャリーにメモを貼るorタグ付けする。
- 健康診断やワクチンを定期的に行う。
- マイクロチップ挿入が可能な動物は事前に装着する。
- 緊急時に預かってくれる知人や施設(信頼できるペットショップや動物病院)のリストを作成。
- 環境変化によるストレスが体調不良につながりやすいので、普段から人や音、ケージへの慣れ・しつけをしておく。

📌 まとめ
エキゾチックアニマルは、避難所での飼育が難しいケースが多いです。
災害時に慌てないためには
「持ち出し準備」「避難先の確保」「健康管理」「普段のしつけ」
が鍵となります。
日頃からシュミレーションしておくことで、ペットの命と安全を守ることができます。
ペットも大切な家族の一員です。
災害時に、大切な家族と一緒に、安心安全に避難できることを願っています。
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